2:「お前に振り向いて欲しいわけじゃなくてただ傍にいたいんだけど返答をオネガイシマス」
「どうだっていいけど、あんたが離れるっていうんならここは空くってことになる」
「それってつまり、お前の隣は俺のもの?」
「……知らないっ!」花男・類つく
何と無くなイメージで書いてますw
花男・類つく
今日も非常階段で花沢類と二人でボーっと日向ぼっこをしていると。
花沢類がゆっくりとあたしを覗き込むようにして
「牧野に振り向いて欲しいわけじゃなくてただ傍にいたいんだけど・・・いい?・・・答えてくれる?」
ビー玉のような瞳を少し伏せて切なげにそう呟く。
あたしにとって花沢類は心の一部切り離して考える事なんてできない・・・出来そうもない。
傍にいるのが当たり前で離れていくなんて今まで考えもしてないし考えた事も無かった。
でも恋愛感情か?と聞かれるとソレもあやふやで・・・でも離れていっては欲しくない・・・
けれど意地っ張りのあたしは素直にはずっと傍に居てとは言えず・・・
「あたしはどっちでも構わないけど、花沢類が離れるっていうんならあたしの隣は空くってことになるね・・・(ちょっと淋しいけど)」
最後の呟きは聞こえないように心の中で呟く・・・どうして素直になれないのかなあたし・・・軽く自己嫌悪。
なのに花沢類は、綺麗な笑顔を見せてくれた。
免疫が決してできるわけでもなくその笑顔にヤラレ真っ赤になったあたし。
「それってつまり、牧野の隣は俺のもの?今俺が離れたら淋しいって思ったでしょ?少なくとも嫌いって訳じゃ無いよね」
ちょっと予想外な答えと笑顔に完全に自分の心読まれてるようで悔しい。
ここで普通素直に「うん」といえたら可愛い女なんだろうけど・・・言えないよ。
「……知らないっ!」
その言葉一つ・・・捨て台詞よろしく言ってその場を逃げたした。
そんなあたしの後姿を誓いを新たに見送っていたと知った(教えられた?)のは・・・あたしが彼に堕ちた後でした。
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