5:「ちょっとだけでいいから願い事聞いてくんない?そうじゃないと俺死にそう」
「……何」
「カレーライス食いたい……」
「まさか人の旅行中ずっといたんじゃないだろうな!」
「雨の日も風の日もずっとお前だけを待っていたんだ……」
「待て待て遺言になりそうだからさっさと入れこの馬鹿!なんだって作ってやるから!」
「ついでに愛も囁いて……」
「好きに決まってるだろさっさと動け!」
「……え、」
「……あっ、」花男・類つく
何と無くですよホントにいそうだしw
花男・類つく。
特別扱いやコネ入社だと思われたくなくて、F4や大河原とは関係ない会社に就職しようと頑張って探した結果就職したのは美作の子会社だった。
だって、美作の美の字、Mの字すら無かったから選んだのに。美作の子会社だったなんて驚きだ・・・美作の名前を出して無い子会社もたくさんあると後日知って自分の無知を呪ったりもしたが、入社してしまったものは仕方ないし、今更辞めたりするのも何か負けたような気もするので頑張って少しでも美作さんの力になるように頑張ってみようと思った。
花沢類はフランスに行ってしまったし、西門さんは修行というか京都の禅寺にあと1年は入ってるようでまだ帰ってはこなそうだし(煩悩多いから余計に長く入ってるのだろうとか思ってるのはあたしの思い違いではないと思っている)。
美作さんはイタリアやシンガポール、日本を行ったり来たりしていて会う機会も減った。
NYの馬鹿事道明寺は結局4年の約束は果たされず別れた。でも今はとても良い親友という関係で、色々と話し合ったりしてる・・・付き合ってた頃よりいい関係だと思う。
あたしも新入社員として学ばなければならない事も多く、みんなも忙しいくて近状報告としてメールとちょこっと電話で話すくらいだ。
だから知らなかったんだ・・・会社の慰安旅行から帰って来たらこんなビックリな状況が待っていたなんて・・・。
久しぶりの日本、牧野どうしてるかな~俺を見たらビックリしてあの大きな目をさらに大きくするかもwなんて考えてちょっと笑ってアパートのドアの前で少しボーっとしながら待ってるのに一向に帰ってくる気配がない。
「何で帰ってこないの・・・牧野・・・」
ドアに寄りかかってじっと星を見てる・・・。あんた今どこにいるの?
「う~んw楽しかったぁ~w」
2泊3日の社員旅行から帰ってアパートに戻る途中携帯のチェックをした・・・。
「あ、夜中に道明寺からかかってくると迷惑だろうと思って電源落としたままだった・・・」
旅行中だしみんなに迷惑だろうと落としておいた電源・・・。入れてみるとメールと電話の履歴がありえないほど入ってる。
珍しい事に殆ど無い人花沢類からの・・・。
「花沢類?・・・何この数・・・」
とりあえず家に帰ってゆっくりしてからと思い急いでアパートに向かった。
ここでどれくらい時間がたったのか・・・たぶん1日はったってるはず。
でも動く気もなくて、ひたすら牧野を待ってた。こんな時に仕事なんてやってられないし。
懐かしい匂いが微かに香ってきて・・・ふと階段の方に目をやると牧野が上がってきて俺を見てビックリした顔をしていた。
うん、あんたやっぱりそういう顔するんだね・・・と思ったらちょっと笑えた。
「お帰り牧野」
「え?花沢類!?あ、ただいま・・・じゃなくて何で居るの!?」
「うん?俺暫く日本・・・心配しなくてもちゃんと仕事だよ?」
「いや、そう言う事じゃなくて何で家のドアの前に居るの?」
「・・・牧野に会いたくて・・・どこ行ってたのあんた?連絡しても通じないし・・・」
「あ、言ってなかったっけ?2泊3日で社員旅行で、道明寺が時間関係なく夜中でも電話してくるからみんなに迷惑かな~って携帯電源落としてたから・・・ごめんね」
「そう・・・俺嫌われたかと思った」
「そんなことあるわけないじゃん!!」
「ん、安心した・・・じゃあ罰として・・・ちょっとだけでいいから願い事聞いてくんない?そうじゃないと俺死にそう」
「罰って・・・ん~仕方ないなぁ……何?」
何やら分からないがホントに顔色悪い花沢類が心配でとりあえずは話を聞いてみることにする。
「カレーライス食いたい……」
は?カレーですか・・・大学の頃食べて気に入ったらしいが何でカレー?ちょっと待ってまさか・・・
「ねぇ…花沢類?もしかして旅行中ずっとここに居たんじゃないでしょうね?」
気になったことだし聞いてみると予想道理というかあんたストーカーで訴えられるよという答えが返ってきたわよ。
「当たり前でしょ・・・何かあったのかと思ってずっと待ってたよ?雨の日も風の日もずっと牧野だけ待ってた・・・」
「いやいやいや・・・!!そんなに家開けてないし!!じゃなくてそんな顔色で遺言にでもなりそうなセリフ吐かないで!!
とりあえず馬鹿なこと言ってないで入って花沢類!!何でも作ってあげるから早く!!」
何?確信犯?知能犯?何でもいいけどとりあえず家に入ってぇ~周りの視線が痛いし・・・なのに花沢類はゆっくり動いて
「くすっ・・・ついでに好きとか愛を囁いたり・・・」
何て言ってるし~そりゃ~さあたしだって似合わないと思ってるけどさ花沢類のこと
「性懲りもなく好きだけど・・・そんな事言えないって!!じゃなくて早く動いて家入る!!」
「え?・・・牧野それって・・・」
「・・・あ、」
あたしのバカァ~~~何で心で思ってる事言っちゃうかなぁ!!!
あたしのうっかり告白を聞いた花沢類に連行されながらどうやってこの腕の中から逃亡するかを考えるのだった。
終わり。
あれ?何だこれwうん・ギャグと言い張ってみるw
色々スルーでお願いしますw
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