それが彼らのあり方なんだけどね・・・
花男・あきら視点でつかつく
あきらの観察日誌。
今日も響き渡る牧野の怒声。
そして今日もキレる猛獣が一匹。
「懲りないな司・・・」
溜息も出ないって。
このツケって俺達に来るんだろうなぁ~。
もういい加減司の本気を受け取ってやれよ牧野。
って言ってもあれじゃ嫌がって当たり前だよな。
「司小学生じゃないんだから・・・ってよりも小学生以下?」
学習能力が備わっていないだろう司。
牧野の性格を考えて行動するって事ができない。
牧野の気持ちを少しでも考慮できればもっといい感じに持って行けると思うんだが・・・
あ、無理か。
牧野鈍感なうえに鉄パン穿いてるから。
どっちも恋愛初心者。
「初心者っつーよりもっと下?」
今どきの小学生でももっと上手くやるだろう。
何でそんなに不器用なんだあいつら・・・
あれでも両思いの恋人同士・・・。
なんだよな?見えないけど。
気持ちをストレートに表す司。
恥かしがり屋の牧野。
両極端の二人。
でも双方凶暴。
野獣で猛獣。
猛獣使いのカップルっなのはバランスとれてるんだろうが・・・
ムードもへったくれもない二人はいつも平行線。
大人ならもう少しうまくやれよと思うが司だからな・・・
俺達がレクチャーしても無理だ。
お、牧野だ。
「何だあいつ?挙動不審だな・・・」
暫く観察してると牧野の前方に個性的な頭をした男・・・司。
司は牧野の存在にまだ気付いて無いようで凶悪なオーラを垂れ流している。
「あんまり周りを威嚇して歩くなよ司」
じっと見ていると牧野が司を蹴り飛ばした。
怒り出す司に説教を始めたようだ。
「あんたは何で意味無く周りを威嚇して歩くのよ!!」
もっともな意見だ。
「あぁ?あいつらが勝手にビビってんだろ!!」
いや長身で個性強い頭の猛獣が威嚇オーラ垂れ流してたら誰でもビビるだろ。
ホント司は自分本位だな。
お兄さん尻拭いに疲れたから・・・
あぁいつもの口げんかが始まった。
もういい加減にしろって言うんだよ。
今止めに入ると俺が被害被るから見守ってるから頑張れ猛獣使い。
ん?黙った・・・
静になったので視線を牧野と司に戻すと
「あんまり周りを威嚇しないでよ・・・」
「してねーよ!!」
「してるの・・・あんた無駄に存在感あるんだから・・・」
「それは俺のせいじゃねーだろ!!」
ヒートアップしていく司。
あぁ!!!????
突然腕を引っ張っられてバランスを崩した司・・・
の頬に素早く口付る牧野。
お兄さんの見間違い?
見る間に真っ赤になる司・・・レアだ
「な・・・」
「ちゃんと好きだから・・・あんたを幸せにしてあげるって言ってるでしょ!?
だからそれは・・・宣戦布告よ!!」
いやいやいやいや・・・布告じゃねぇえだろう!!
何の宣戦布告!?
なんか子供みたいだな・・・おまえら・・・
やっぱりこいつらお似合い?
俺から見たらあいつらの恋人同士のやり取りは
子どもみたいな愛情表現
だけど牧野と司にはあっていて・・・
だけどさ?
俺としてはもう司のお守りから解放されたいんだよ・・・
だから牧野
もう少し頑張って・・・
俺達を解放してください。
司ももう少し大人になれよ?
終わり。
何か失敗したもよう?←