俺の罪は忘却・・・
彼女がいない世界で、永遠を生きろと言うのか
花男・司→つくし
罪過
過去に戻りたい。
戻せるものなら早回しで過去にあの日に戻りたい。
戻ってやり直したい。
何度そう思っても、願っても
過ぎ去った時は戻せない。
解っていてもついていかない現実。
俺はよりによって、一番大切な
自分の命よりも大切な女の記憶を失くした。
忘れたかった訳じゃ無い。
傷付けたかった訳じゃ無い。
けれど思い出した記憶は残酷。
忘れただけでは無く。
酷く傷付けた・・・肉体じゃない心を。
一番守らなければならなかったのに、傷付けたという現実を突き付けられた。
忘れてから５年たっている。
思い出したら逢いたくて、どうしているのか知りたくて、
でも、すぐに会いに行くには躊躇われる。
幸せなのか？
ソレだけでも解ればいい・・・
言い訳じみた思いを呟いて調べさせた。
牧野つくし、彼女について。
調書の内容に愕然とした。
頭を廻る思いは虚無。失意。
調べなければよかった。
こんな事なら最後の瞬間まで
思い出さなければよかった。
調査の結果に吐き気がこみ上げる。
牧野つくし・・・
見も知らない他人の子どもを庇っての交通事故。
打ち所が悪く３年前に死亡。
あいつらしい・・・けれどバカだ。
自分の事を少しでも考えろ。
何度言ったか分からない。
永遠に失ってしまった。
一番大切だった牧野を。
お前を忘れたことが俺の罪なのか・・・？
俺の支払う罪過・・・
牧野が俺に与えた罰なのか？
神が与えた罰なのか？
解らないけれど・・・分かる事実は一つ。
彼女がいない世界で、
永遠を生きろと言うのか
命尽きるまでの永遠・・・
終わり。
・・・何かこんなの出てきたよ？
because様よりお題お借りしました。
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