雨音に隠れて咽び泣いた
花男・つかつく?
『今後一切道明寺家とは関わりを持たない』
だから、今日あいつに別れを切り出す。
絶対の決別。
あたしには、出来ない。
全てを壊して幸せを掴む事なんて出来ない。
優紀や和也君。
それにF3にも何かするかもしれない。
道明寺・・・
こんな事になって、魔女に完全に関わるなと言われ、初めて気付いたよ。
あたし、
あんたが好きだって。
愛してるって。
でも、無理なんだ。
越えられない壁が邪魔してる。
土砂降りの雨。
冷たい雨だけど、今のあたしの味方。
この雨があたしの涙を流してくれる。
きっと道明寺も気付かない。
「あんたが好きだったら・・・こんなふうには出ていかない」
あんたを傷付ける。
解ってる。
でもいい・・・
あたしを憎んで。
それでいい。
あたしはあんたに酷い事をしたのだから。
道明寺の言葉も聞かない、顔も見ない。
顔を見て、何か言われたらあたしの決心が鈍るのが解るから。
魔女との契約を言ってしまいそうになるから、見ない。聞かない。
走る。
逃げる。
あんたの姿が見えなくなるまで・・・走って
誰も居ない場所まで
独りになれる場所まで・・・逃げる。
いつの間にこんなに好きになってたんだろう?
どうして今まで気付かなかったんだろう?
少しでも早く気付いていたら、少しは何か変わっていたのかな?
もう戻れないけれど・・・
空を見上げる。
土砂降りの雨が
あたしの涙を隠してくれる。
あんたを傷付けて泣く資格なんてない。
これで最後にする。
あたしの哀しみの涙は・・・
だから今だけ泣かせてください。
雨音に隠れて咽び泣いた
終わり。
雨の日の別れ編?
・・・・・・・・つくしで書くと何故こうなる?
あれぇ?
because様よりお題お借りしました。