壱 「心が痛いぜ…」
「心に付ける薬はないよ」
弐 「絶妙な馬鹿加減だな」
「馬鹿に絶妙もへったくれもあるか」
参 「先生!黒板の文字が見えません!」
「まだ何も書いてません」
四 「王様ゲームしよう!」
「女子校で?」
五 「眠い…」
「あ、起きてたの?」
花男・ギャグ。
壱
俺は、別に好きでお前らの世話をしてる訳じゃ無い。
それに、好きで細かい訳でもないし神経質な訳じゃ無い。
そんな俺に好き勝手言うあいつら。
しかも古傷抉るんじゃねぇ!!
俺はオバサン少年じゃねぇ!!
「心が痛いぜ…好き勝手言いやがって!!」
月に吠える訳じゃ無いけど、月夜に公園でそんな事を言う俺を牧野は心配そうに見ている。
「心に付ける薬はないけど、愚痴位なら幾らでもあたしが聞いてあげる」
そう言って、恥ずかしそうにふわりと抱きしめてくれた。
ちょっと役得。
弐
今日も司の言い間違いというかチンプンカンプンな物言い。
何でそんなに日本語に弱いんだよお前!!
「絶妙な馬鹿加減だな・・・英才教育役に立ってねぇな」
総二郎の言い分に、頭を抱えてチラリと総二郎を見る牧野。
「馬鹿に絶妙もへったくれもある訳ないじゃん!!絶妙?ただの大馬鹿よ!!」
バッサリと切味良く斬り捨てた牧野に、確かにそうだけど、少しはフォローしてやれよ!!
参
珍しく授業に出ている類。
けれど半ボケでじっと黒板を見ている。
「先生!黒板の文字が見えません!」
教師ビックリ、周りもビックリ、類がノートを取る訳ない。
なのに何でそんな事を言うのか?
「まだ何も書いてませんから・・・すいませんすぐ何か書きますね?」
ビクついてそんな事を言い出す教師に、ただちょっと言ってみたかっただけ~とぼそりと呟いた類だった。
四
今日はT4で女子会。
滋さんの提案だ。雑誌の特集を見てやってみたかったそうだ。
「王様ゲームしよう!面白そうなゲームだよね!!」
ワクワクと割り箸片手に言う滋に呆れた顔の優紀とつくし。
「女子会で?面白い訳ないじゃないですか、それって合コンとかコンパのゲームですよ」
呆れてもシッカリツッコむ桜子だった。
五
大学のラウンジでソファに持たれて舟を漕いでいるらしい類。
「眠い…」
ポツリと類が呟いた。
「あ、起きてたの?寝てるのかと思った」
類+ソファ+昼=昼寝の図式しか頭に浮かばないのでそう言ったつくし。
そんなつくしの言い分に不貞寝をする類が居た。
終わり。