澄んだ瞳が見つめる先は
知っていたけど譲れない想いだった・・・
純粋
たぶん類を一言で言えばそうなんだろう。
何にも興味を示さない
その分興味を示したモノには妙な執着を見せる。
牧野に執着している様で牧野の笑顔の為なら、幸せの為なら自分を犠牲にする事も厭わない
そんな類にいつも危機感を覚えていた。
俺は強引に牧野を手に入れた感がある。
だからいつか類に持っていかれるんじゃないかといつもどこかで思っていた。
俺にはあんな風に包み込むなんて無理だし、かと言って傍に居て見守るなんて無理だ。
抱え込んで誰にも傷付けられない様に囲い込みたくなる。
それがどんなに自分勝手で我侭なのか解っていても傍に置いて離したくない。
静が好きだと思い込んでいた類の気持ちに付け込んだと言えばそうなんだろう。
類が気付いてないだけで、本当は牧野に惹かれているというのに俺は気付いていた。
だから俺は、類が静の傍に居る間に牧野をグイグイと俺の方に引き寄せたんだから・・・
気づいていた。
俺も牧野をあの時からずっと見ていたんだから・・・
澄んだ瞳が見つめる先は
類の見つめる先にはいつも牧野が居た・・・
だから俺は少しの隙間に忍び込んで牧野を手に入れた。
終。
司、過去を振り返り編?
拍手ありがとうございました(*´д`*)