花男IF
西門邸
今日は朝から慌ただしく家元夫妻が動き回っている。
らしくもなくバタバタと動き回る両親が珍しく何があるのかと気になる。
そろそろ出掛けないと何か仕事でも頼まれる事になったら厄介だと思って早々に屋敷から出ようとした。
所に目敏く家元夫人に呼び止められる。
「総二郎さん、まだ家に居て下さいな」
「何ででしょう?」
「だって、貴方が師匠じゃなくて?」
師匠って・・・何が?
「何を呆けていらっしゃるの?決まってるでしょう!!つくしちゃんですよ!!今日これからご挨拶に居らっしゃるそうなの。だから総二郎さんは、まだお家にいらしてちょうだい」
お袋の言葉に暫し思考が止まった。
何だって?
つくしが帰ってきてるのか?いつ?
帰ってくるのは知っていた。けれど帰る帰ると言って1年過ぎていた。
だから高校も向こうなんだろうと思っていた。
けど帰って来たのか・・・
「いつ帰って来たんです?」
間抜け面晒してたのか・・・お袋が笑いをかみ殺してみてる。
「ふふ。総二郎さんにそんな顔させるのはつくしちゃんだけね?・・・今日帰って空港からそのままこちらにご挨拶に来ると言っていたからそろそろ来ると思うのよ。ですから家に居て下さいね」
それだけ言ってお袋は、準備があるとさがっていった。
つくしが帰ってきて、もうすぐ家に来ると言う、ソレだけで顔が緩んでくるのを止められない。
「挨拶に来るって言うなら・・・師匠としては着物の方がいいか?」
ついでにちょっと稽古でもと言ったりして少しでも長くいたい。
稽古をつけると言うならやっぱ着物だと思い部屋に戻って着物に着替える事にした。
終わり。
西門邸はつくしが来るという事で凄い騒ぎですよ?
総二郎、あきらが一緒に来ることを知らず・・・どうなるのでしょうか?Σ\( ̄ー ̄;)