1
「君と僕の家を繋ぐトンネルを地面に掘ってみたんだけど」
「今すぐ埋め直せ」
2
「あ、シャーペン折れた」
「シャーペンが?芯じゃなくて?」
3
「覚えていないとは言わせないぞ」
「じゃあ、『知りません』」
4
「一人、二人、三人…なぁ、お前って人として数えても大丈夫なの?」
「もはや人外扱いですか」
5
「はい、コレ君の分の楽器ね」
「何で俺だけカスタネットなんだ」
6
「くらえ!」
「そう何度もくらってたまるかバーカ!」
ブルーメリー 様よりお題お借りしました。
1
学校へ行くと。
何やら機嫌の良さそうな司が校門でつくしを待ち構えていた。
嫌な予感に嫌そうな顔をするつくし。
そんなつくしの様子を気にする事無く話し始める司。
「喜べ牧野!!牧野と俺の家を繋ぐトンネルを地面に掘ったぞ!!これでいつでも会えるぞ!!」
周りの人は動きを止め。
傍に居たF3は頭を抱え。
つくしは肩をワナワナト震わせ・・・
「今すぐ埋め直せ!!この馬鹿!!何考えてんのよ!?そこまで行くと迷惑通り越してストーカーで訴えるわよ!!」
息継ぎ無しで一気に言い切り、さらに司を殴り倒した。
この状態では聞いていないだろう・・・
とりあえず・・・類が司の家からのトンネルを埋め直し、自分の家からつくしのアパートまでのトンネルを掘ったとか・・・?
2
手紙で思いを伝えよう。
という事でつくし宛に手紙・・・所謂LoveLetterというものを書いている司。
書くのを手伝えと連れて来られた自称愛の伝道師(?)総二郎とあきら。
便箋を前に唸る司。
そんなに悩むくらいなら電話でも目の前でもいい愛を叫べと言いたい2人。
何より司は日本語も弱いのだから間違ったら恥ずかしいのはお前だぞと・・・内心思ってたりする。
手紙は残るんだぞ司・・・2人の気遣いも届かず手紙を必死に書いている。
バキ・・・
手紙を書くのになぜバキ?
「あ、シャーペン折れた・・・これくらいで折れるとは軟弱だな!!」
シャーペンに軟弱も何もないだろう!?じゃなくて
「シャーペンが?芯じゃなくて?・・・司お前どれだけ力入れて書いてんだよ!?」
呆れて何も言えなくなる・・・本日10本めの俺たシャーペンを投げて新しいものを取出す司に・・・
鋼鉄のシャーペンをプレゼントでもしようか?と思うあきらと総二郎だった。
3
デートだと喜び勇んでやって来た司。
アレがデートの約束だとは解らず。
そのまま放置でバイトに勤しんでいたつくし。
「覚えていないとは言わせないぞ!!確かに昨日俺は時間と待ち合わせ場所をお前に伝えただろう!!」
そんな事言われても、つくしは了承した覚えもない。
なのでそんな事を言われても納得できないしする気も無い。
「じゃあ、『知りません』・・・ていうよりあたしは、アレを了承した覚えはないわ!!
シッカリ確認してから出直しな!!」
そう言って司を一瞥して仕事に戻った。
司はその後ろ姿にドキドキしていた・・・と後日知る事になった。
(司、さらに恋に落ちた瞬間?)
4
明日は、みんなでピクニックに行く予定。
お弁当を作るのは勿論つくし。
庶民の出かける場所へ出かけて庶民の味を楽しむ・・・という訳の解らないイベントをお祭りコンビが企画したのだ。
何が楽しいのさ・・・つくしは独りごちる。
「明日の参加者って・・・一人、二人、三人…ねぇ、道明寺って人として数えても大丈夫なの?なんか人外ていうか規格外じゃない?」
つくしの言い分に、お祭りコンビは、顔を見合わせ頷く。
「もはや人外扱いかよ…まぁ…解らなくもないけど」
こっそり溜息を吐き明日の準備に取り掛かった。
5
「はい、コレ道明寺の分の楽器ね」
さっさと終わらせたいつくしはせっせと配る。
「何で俺だけカスタネットなんだ!!ほかの奴・・・」
周りを見渡すと皆持っているのはカスタネット。
滋がTVの子供番組を見て面白そうだからやってみたい!!と言い出したのが始まり。
みんなでカスタネットを叩いて踊ろうと・・・。
乗り気なのは滋だけで後はもう勝手にしてくれという空気だけが漂っていた。
6
今日も元気に司に飛び蹴りをするつくし。
「くらえ!この馬鹿道明寺!!」
だが、敵も然るもの・・・慣れてきたのか避けた。
「そう何度もくらってたまるかバーカ!この俺に蹴り入れるなんて早々できると思うな!」
と振り向いた瞬間つくしの右ストレートが司の顔にヒットした。
終わり。
何かな・・・やっちゃった?(/ω\)