俺に残ったのは写真とお前への想いだけ
思い出のあの写真
花男・つかさ→つくし
4年の約束を守ってやれなかった。
俺の我儘で会社を潰す事も傾かせる事も出来ない。
何も解らないガキじゃない。
親父が倒れた時に何と無く覚悟をしていた。
そうカッコつけても心の中はグチャグチャで・・・
時間が止まればいい。
でも時間は過ぎていく。
政略結婚の為に牧野に別れの電話を入れる。
覚悟していたのだろう。
俺に悟られないように気丈に振る舞うアイツ。
でも微かに涙声で・・・
アイツがそう言うなら俺は気付かない振りをしよう。
これ以上牧野を苦しめる事は出来ない。
だから・・・
「ねぇ。道明寺・・・幸せになってね?あたしも頑張るから・・・
だから笑って?そして友達に戻ろう」
俺の言葉を遮る様にそうハッキリと言う牧野をこれ以上苦しめる事なんて言えなくなった。
『出来るだけ早く立て直すからそれまで待っていろ!!立て直しが終わったら離婚してすぐお前を迎えに行く!!』
そんな都合のいい事をこの状況で言おう吐した俺は・・・卑怯だな。
「ああ、ダチだ。だからもし困った事が起ったら絶対俺を頼れ!!これだけは譲れねぇ」
言いたい言葉を飲み込んでそう言ってやる。
微かに笑って、解ったと言って電話を切る。
切れた電話をいつまでも見ていた。
俺の牧野専用携帯。
牧野と写る俺。
笑っている。
アイツの笑顔に何度も勇気と元気、そしてやる気を貰った。
握りしめて、誓う。
心に、絶対の想いを誓う。
この先どんな事が起っても
誰と共に歩もうと
俺の心は牧野だけだと・・・
俺の本当の想いを留めた
思い出のあの写真を
胸に抱いて眠りについた。
終わっちゃえw
because様よりお題お借りしました。