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DEVIL HEAVEN ~倉庫~

22・1・26 ダンス開始 倉庫化しました。こちらの更新はありません

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お題・愛し方で10のお題・7

7:贈り物をする(ものでつる、じゃなくて、それを使って僕を思い出して)





花男・あきつく


 


プレゼントに込めた願い。


何気なく目がいった。
あまり高くない、それでいて細工も細かく綺麗なネックレス。




 


これ位なら牧野も受け取ってくれるかな・・・



 


プレゼントとして買って送ってもまずは簡単には受け取ってくれないであろう彼女。





「さて・・・どうやって受け取ってもらおうか?」

 




簡単に物は受け取らない。
そんなもの貰う理由ないと受け付けてもらえない。
だから悩む。

 

 

 

プレゼントを買うたび悩む問題。
俺が送りたいから送るんだ。では受け取ってはもらえない。




 

「誕生日はまだ先だし?かといって記念日なんて無いしな・・・」




 


牧野は司と別れた。
と言っても嫌いで別れたわけじゃない。
経営不振・・・今まで結構あくどい真似もしていた道明寺。
業務提携の話も上手く纏らず・・・政略結婚でもしなければその難局を乗り切れず・・・泣く泣く別れた二人。

 

 


まだ高校生の頃・・・二人で見た月。あの日から俺は牧野が好きだった。
けど、あの頃司が牧野が好きだと知っていたから俺は自分の心にブレーキを掛け気持ちを封印した。






その話を聞いた時まずは類が動くと思っていたが、類と牧野は魂が繋がったソウルメイトで恋愛とかの括りには収まらない関係だからと類が笑って俺に言っていた。





その話を何で俺にするのか?
顔に出ていたのか類が面白そうに



 

『あきらみたいに相手を想って包んで一緒の歩幅で歩ける相手じゃないと牧野はダメなんだよ・・・
総二郎じゃダメ!!総二郎はどちらかと言えば司と一緒で自分の中に閉じ込めようとするからね。
それに他の男に取られるのは嫌だからあきらが良い』



 

その台詞に後押しされて牧野の傍に居てゆっくり癒して来たと・・・俺は思っているが牧野はどうなんだろうな?



 

よく二人で居るけれど付き合ってる訳じゃない・・・あ、考えてて虚しくなってきた。

 


 

「美作さん?どうかしたの?」



 

 

グルグル考えていたら下から覗き込むように上目使いで牧野が聞いてきた。

 





「・・・ま、きの?何で?」

 


 

「へ?あ、あたしはこれからバイトだよ~で、通り掛かったら美作さんが難しい顔して
何か悩んでるようだったからどうしたのかなって?」


 

「あ・あぁちょっとな」


 


「あたしには言えない事?話せば少しは楽になるカモよ?」



 

「あ~それは・・・」

 





言いかけて少し考える。
これこの話利用できるか!?



 


「牧野にお願いがあるんだけどさ・・・」

 


 

「?お願いって何?」


 


怪訝そうな顔してるし・・・でも可愛いとか思ってる俺って末期か?



 


「あ、でも話すと断られるかな?」



 

「話によるよ?お金の事とかは無理だからね!?」



 

「くくく・・・牧野にそんな事言わないって。それにお金には困ってないし?」


 


「うわ!!反論できないだけムカつく!!」



 


そう言ってぷくっと頬を膨らませる。
その仕種が大学生となった今でも幼く見えてでも可愛い。




 

「くくく・・・でも簡単なことなんだけど?」

 





「本当に?」

 





「ああ・・・後ろ向いて?」



 


素直に後ろを向いた牧野の首にさっき買ったばかりのネックレスを掛ける。

 






牧野は驚いた顔をして

 


 

「な…ななな何!?これ何で!?」


 


「あぁ・・・やっぱり似合うなw」



 

「へ?ありがとーじゃなくて!!何これ?」



 

「ん?ネックレス」





 

「それは分かってるけど何であたしの首に掛けるのかってことよ!!」



 

「それは、それを見た時さ牧野に似合うだろうな~って思ってつい買っちゃったんだけど?
お前簡単に受け取ってくれないからそれで悩んでたんだよ」




 

だいぶ端折ってでも最初に思っていたことを言ってみる。
牧野は真っ赤になって俯いてる。





 

「だ・・・だけど貰う理由ないし!!」




 

やっぱりそう言うか。



 

「買っちゃったし?返してくる気もないから・・・
牧野貰ってくれないなら捨てるか?牧野の為に買ったんだし・・・ほかの奴にあげるきないから」

 





ちょっと悲しそうに言ってみると、牧野はうっとなってどうしようと悩んでるようだ。
何かブツブツ言いだした。

 






「・・・俺の悩み解決してくれんだろ?
なら素直に受け取って?
それで問題解決だろ?」






そう言ってみるとまだ何か考えてるようだが渋々受け取ってくれた。

 





「でも・・・本当にいいの?あたしが貰っても?」

 

 

まだ気にしている。
牧野の為に買ったって言ってるのに。

 




 

「言っただろ?牧野の為に買ったって・・・
ホントに似合ってるし?受け取って?」



 


少~しだけフェロモンのせて極上(俺的に!)の笑顔で言ってみる。
みるみる真っ赤になってモジモジして挙動不審になる牧野。


 


「・・・だからあたしに対して無駄にフェロモン出さないでよ!!
でも・・・これ嬉しいありがとう美作さん」


 

ちょっと赤い顔でニッコリ笑ってお礼を言ってくれる。
それだけで報われた気がする。



 

「どういたしまして・・・」



 


「あぁあ!!バイト遅れちゃう!!」

 





時計を確認して叫ぶ牧野。

 


 


「あ・・・美作さん今度お礼するから!!」

 


 

そう言って駆け出す。

後ろ姿を見送る。

 

 

 






牧野は絶対モノじゃ動かない。

 






そんな事は知っている。

 




 

でも、少しでも俺を感じてくれればいい。





 


傍に居ない時でも・・・







 

俺からのプレゼントを身に着けて?

 




 

俺の送ったものを見て?

 

 






そして俺を思って?


 






思い出して?

 

 

 




俺を感じてくれればいい

 





 

誰よりも傍で俺を感じて?

 

 


別VERがあったり・・・(途中から変更したw


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