私たちには必要なものなのよ?
リトル家の番犬事情
「ねぇねぇリトルちゃん昨日のクリスマスはやっぱりパーティーしたの?」
由香が聞いた。
「クリスマスパーティー?してないわよそんなもの」
そう、リトルが答えると由香が不思議そうに聞いた。
「え?どうして?」
「え~だって、私の知らない人の誕生日を祝ったって楽しくもなんとも無いもの」
ズバッと言い切るリトルだが…。
内心は
(バンパイアの一族がキリスト祝ってどうすんのよ)
というものだ。
「ん~そうなんだ…でも、リトルちゃんのお父さんってそういうの好きそうなのに」
そんな呟きをした由香に
「…ご馳走は食べたわよ?ソレはソレ、コレはコレだもの」
そう、リトルが言うと。
「ああ、昨日の飯は何時もよりも豪華だったよなぁ~」
思い出したように犬飼がいう
「「何で犬飼(君)が知ってる(の)!?」」
真治と由香が同時に叫んだ。
「あれ、だって今犬飼、家で飼ってるのよ~」
「飼ってるって…」
真治が微妙に呆れの混じった声でそう呟くと…
「そう、飼ってるのよ~番犬として♪」
そう、リトルが落とした。
番犬という言葉に、犬飼は思い出したように項垂れた。
「畳4畳バストイレ付き一軒家」
犬飼が遠い目で言う
「割といい条件?」
真治が言うと。
「…の、ドアの無い犬小屋」
そう、犬飼が言った。
【【ポンッ】】
真治と由香が、肩をたたき。
「「ガンバレ番犬生活」」
目を逸らして肩をかすかに揺らしてそう言ったのを見て
犬飼は
「笑うなら笑ってくれた方がマシだぁ~~~」
叫びながら何処かに走って行った。
そのあと暫く犬飼は不機嫌だったようだ。
人気ブログランキングへ[0回]
PR